ラジオ
2022年5月28日午前 深夜 丑三つ時
僕は目を覚ました。
何時頃だろうか、ガリガリと爪で何かを引っ掻くような音がした。
少しの間をおいて、もう一回。
と、次の瞬間、突然、机上の携帯ラジオが鳴り出した。
誰かがいるなとは思ったけど、不思議と怖くはなかった。
この部屋は、いわゆる事故物件だ。
お祓いはしてもらったものの、こんなもんかなという感じだ。
しかし、そんなことよりも、この世には不思議な事が、
やはりあるのだなと思い、見えない力や奇跡を信じてもいいのだなと
少し嬉しく感じたのも確かだ。
僕の人生にも、信じられない様な幸運や奇跡が起こっても
何ら不思議ではないのだ。
幸せな奇跡は必ず起こる。